盆提灯の種類

盆提灯を買う場合、店頭で見るのなら問題ありませんが、通信販売の場合はどれを選べば良いのか戸惑うかもしれませんね。
盆提灯には、大きなものから小ぶりなものまで、様々なサイズのものがあります。
また、種類も、大きくわけただけでも、吊るすものと置くものの2種類が存在しています。

このうち、上から吊るすもののことを、御所提灯と言います。
綺麗な絵柄の入ったものと、白いものがあります。

絵柄の入ったものは通常の盆提灯として、白いものは新盆の際に飾ります。
始めて故人が帰ってくるときの目印になるように、玄関などに飾るならわしとなっていますが、最近では仏間に飾るケースも増えてきています。

この提灯は、新盆の後は使いませんから、新盆が終わったら燃やすことになっています。
しかし、最近は火事などの心配もありますし、燃やせる場所もなくなってきていることから、形だけのお焚き上げをして、残りは新聞などで包んで処分するようになっています。

また、置くタイプのものは、行灯や霊前灯などの種類があります。
行灯は、足つきの丸い提灯で、火袋の中の絵柄が回転するものと回転しないものがあります。
また、霊前灯は小ぶりで、あまりスペースがなくても飾れる提灯として人気です。

絵柄の入った盆提灯は、左右に1対、または2対と、ペアで飾るのが伝統的な飾り方です。
しかし、最近は広い仏間のある家が少なくなり、大きなスペースをとって盆提灯を飾ることが難しくなってきています。

そのため、どちらかひとつだけを飾るということも増えてきているようです。
また、住宅のサイズにあわせて、大きなものをたくさん飾るのではなく、小さくても良いものを飾る、という傾向にシフトしてきています。

盆提灯は昔からのしきたりですが、このように、時代にあわせて形や使用方法が少しずつ変化してきています。
しかし、迎え火と送り火をたいて故人を偲ぶという気持ちは昔から変わらず引き継がれているものですから、大切に残していきたいものですね。