骨を溶かしてしまい、最終的には歯が抜け落ちる恐れがある怖い歯周病ですが、この病気に対して一生治らないと考えている人が割と多くいます。
特に年齢が高い人にこのように考えている傾向が強いですが、歯周病は歯医者できちんと治療を受ければ必ず治すことができる病気です。
病気の治療方法が確立されていますので、そのとおりに行うことで不快な症状を無くすことができます。
歯周病の治療方法について
治療方法の確立は割と古く、1960年代のことです。
確立された後も時代の流れとともに高度な治療方法が登場していますから、今ではかなり良好な状態に戻せるほど優れた方法で行ってくれます。
しかし、今でも治らない病気だとする歯医者がいます。
このように訴える歯医者の考え方として、治療をしても再発しやすいことや、失われた骨を完全に元の状態に戻せないという意味が込められているとされています。
これらの意見は間違いではないものの、治療を行うことで元の機能的な状態に戻せるのは本当のことです。
完全に元の歯や骨に戻らないというだけで、健康な状態に改善することは十分に可能ですから、あまり深刻に受け止めなくても構わないといえます。
骨移植やエムドゲイン、GTRなど
溶けて失われた骨の部分を再生する骨移植やエムドゲイン、GTRなどの高度な治療方法を利用することで、歯を支える力を回復させることが可能です。
骨移植に使われるのは患者自身の骨や人工的な骨です。
エムドゲインはタンパク質の仲間を歯の根元付近につけます。
するとこのタンパク質が反応して、歯周組織を再生してくれるようになります。
GTRは人工膜のメンブレンを使い、歯周組織の再生に導く治療方法です。
歯周病になると歯茎が炎症を起こして下ってくるようになりますが、歯茎自体にも再生治療が存在しますので、回復させることが可能です。
これらの治療を行えばある程度症状が進行していても、元の良好な歯の状態に戻せます。
しかし、再発しやすいのは確かで、その原因となるのが歯垢や歯石が残ってしまいやすい生活を送っていることです。
毎日しっかり歯磨きをしましょう
これを防ぐには、毎日の歯磨きが重要な役割を持ちます。
食後の歯磨きを徹底して、丁寧に隅々まで正しい磨き方を実践するようにします。
歯を1本ずつ時間をかけて磨き、歯と歯茎の隙間部分にも歯ブラシの毛が当たるようにします。
強く磨かずに、軽い力で小刻みに動かすようにするのがおすすめです。
磨く方向は特に意識する必要はなく、隅々まで歯ブラシが届いていればそれで十分です。