青汁は、平安時代に記されたとされる医学書の中で植物の葉の汁として紹介されており、1,000年以上も前から利用されてきたことが判明しています。
植物性食品に含まれているビタミンやミネラルといった栄養成分を効率的に補給できるということで、現在では健康食品の中で代表的な存在として多くの人に利用されています。
また、青汁はダイエットアイテムとしても非常に優秀という側面を持っており、女性の利用者も少なくはありません。
これは、植物の細胞壁を構成している食物繊維という成分を豊富に含有しているからです。
この成分は、消化酵素により分解できないことから以前は食べ物のカスとして扱われていたのですが、現在では様々な有効性が確認されたために「第6の栄養素」とも呼ばれています。
これは、5大栄養素の炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルの次に重要という意味となります。
ちなみに、食物繊維によるダイエット効果は、大腸の働きを活性化するというデトックス作用によるものです。
人間は、年齢を重ねるにつれて体内の機能が低下するので、老廃物が蓄積されやすい状態となります。
このために、若い頃と同じような生活を過ごしていても中年以降は体重が増加するようになるのですが、食物繊維を摂取することにより、このような状態が改善されることになります。
なお、食物繊維には水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と水に溶ける「水溶性食物繊維」とがあり、これらを偏ることなくバランスよく補給することで有効性はさらに高まります。
ちなみに、前者は穀物や野菜、豆類に含まれており、Celluloseやhemicelluloseなどの種類があります。
一方、後者はフルーツや海草、里芋などに含まれており、PectinやGlucomannan、Alginic acidなどの種類があります。
不溶性食物繊維は、大腸の働きを活性化する作用があり、水溶性食物繊維はビフィズス菌などの善玉菌の餌になるので腸内環境を整える効果を期待できます。
つまり、両方を摂取することにより、さらに効率的なデトックス作用を発揮するということです。
具体的には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランスが2対1が理想と言われています。
このために、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方を含有している青汁を使用することにより、効果的な減量を実現できるということになります。
出典:青汁ダイエット
具体的には、原料として野菜やフルーツ、海藻などを満遍なく使用しているものがオススメです。
これらに含まれている2種類の食物繊維を効率的に補給することが可能となるからです。
ただし、青汁をダイエットとして使用する場合に注意しなくてはならないポイントもあります。
それは、一部の商品で推奨されている食事の代わりとして利用する置き換えダイエットは栄養不良になる危険があるからです。
青汁は、健康食品としては優秀ですが、決して万能というわけではありません。
それは、5大栄養素の内の炭水化物・脂質・タンパク質の3つをほとんど含んでいないからです。
このために、食事の代わりに利用するとこれらの栄養素が不足してしまうので、身体は飢えた状態になってしまいます。
すると、吸収効率が高くなるので、少し食べただけでも体重が大きく増えるという状態となります。
これは、いわゆるリバウンドと呼ばれている現象で、痩せにくく太りやすい体質に変化してしまいます。
それでは、どのような飲み方が効果的かというと、ズバリ食事の前に飲むという方法です。
水溶性の食物繊維は消化器官の中でゲルの様な状態になり、ゆっくりと移動するようになります。
このために、お腹が空きにくい状態になるので、食べ過ぎによるカロリーオーバーを防止します。
また、食べたもののうちの不要な部分を速やかに排出するので、便秘がちな人には特にオススメです。
さらに、これに有酸素運動を加えるとさらに効果的なダイエットが可能となります。
何故なら、青汁に含まれているビタミンB群やカルシウムは、皮下脂肪の燃焼を促進する作用があるからです。
これらを補給しただけでは脂肪を燃やすことは出来ませんが、運動とセットにすることにより、実現できることになります。
このために、食事の前に飲むということと、食後に運動するということがポイントとなります。
医薬品ではないので、体重を直接減らすという作用は発揮されませんが、デトックスと脂肪燃焼のダブルアプローチにより、ナチュラルで健康的な状態に近づくことになります。
また、普段の食生活に不安がある人にとっては、栄養バランスを整えるという点でのメリットも享受できます。
如何でしたでしょうか。
効果的な摂取の方法と共に、やってはいけない利用法についてお分かりいただけたと思います。
ダイエットは間違った方法を強引に続けた場合は、命を失う危険があります。
くれぐれも健康を損なわないように安全な方法を選択しなくてはなりません。
最終更新日:2017年10月16日